はじめに
こんにちは。「ディストニア回復ジャーナル」の管理人です。
私はジストニア患者であり研究者として、信頼できる最新情報をわかりやすくお伝えすることを目指しています。
今回は、声に関わるジストニアの一種である 痙攣性発声障害(けいれんせいはっせいしょうがい / spasmodic dysphonia) について、症状や原因、そして日本で受けられる主な治療法を解説します。
痙攣性発声障害とは?
痙攣性発声障害は、喉(声帯周囲)の筋肉が意図せず収縮し、声が震えたり途切れたりする神経疾患です。発声中に声帯の動きが過剰に緊張または弛緩し、自然な発声が困難になります。
主な症状:
- 声が震える・途切れる
- 息が詰まったような話し方になる(内転型)
- 声がかすれる・弱くなる(外転型)
- 長時間話すと症状が悪化
- 感情や緊張で症状が強くなる
発症の背景と原因
正確な原因は不明ですが、大脳基底核を含む中枢神経系の運動制御異常が関与していると考えられています。
関連要因として:
- 遺伝的素因
- 声の酷使(長期間の大声使用や職業的発声)
- 強い精神的ストレス
- 他のジストニアや神経疾患との併発
(参考:
難病情報センター「痙攣性発声障害」
国立精神・神経医療研究センター
)
日本における主な治療法
1. ボツリヌス毒素療法(ボトックス注射)
声帯の筋肉(甲状披裂筋や後輪状披裂筋)にボツリヌス毒素を注射し、過剰な筋収縮を抑えます。効果は数日で現れ、約3〜4か月持続。定期的な再注射が必要です。
(参考:日本ボツリヌス治療学会)
2. 音声療法(ボイスセラピー)
発声の仕方や呼吸法を改善し、症状を軽減。効果は限定的ですが、ボトックス治療と併用されます。
(参考:国立病院機構東京医療センター 耳鼻咽喉科)
3. 外科治療(声帯関連手術)
一部の難治例では、声帯の緊張を軽減する外科的手術が検討されますが、日本では限られた施設でのみ実施。
生活への影響とサポート
痙攣性発声障害は、職業や社会生活に大きな影響を与えます。特に教師、接客業、アナウンサーなど声を多く使う職業では深刻です。
対策例:
- 定期的な休養と声の酷使を避ける
- ストレス管理と十分な睡眠
- 家族や職場への理解を求める
まとめ
痙攣性発声障害は珍しい疾患ですが、早期診断と適切な治療で生活の質を改善できます。
ポイント
- 最も有効な治療はボツリヌス毒素注射
- 音声療法や生活改善を併用
- 専門医による定期的フォローが重要
症状に気づいたら、耳鼻咽喉科や音声外来、脳神経外科の専門医を受診し、個別の治療方針を相談してください。

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